CPUとグラボの冷却に関する温度目安

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

ゲーミングPCの寿命は温度管理によって大きく変わると言われています。

特にCPUとグラボは温度に関して非常に繊細なパーツ。この2つはゲーミングPCの中核であるため、適正温度を知っておきたいところですよね。

今回はCPUとグラボの冷却に役立つ「温度の目安」について解説します。

CPUの適正温度範囲

まずCPUから見ていきましょう。近年、メニーコア化が進んだことでCPUの発熱量も増加傾向にあります。

簡易水冷の使用を前提としたCPUもいくつか出始めており、空冷の温度管理が気になるところですよね。

一般的なミドルレンジクラスの場合は、アイドル時30~40℃、高負荷時60~70℃が適正温度範囲になります。

また、ハイエンドの場合はアイドル時の温度はほとんど同じですが、高負荷時は80~90℃が適正温度範囲になるでしょう。

ちなみにCore i7 13700Kの場合、フルロード時(最大負荷時)の平均温度は85~88℃、ピーク温度は90~92℃に達するようですね。

一般的に見れば「90℃前後で動かして大丈夫なの?」となりそうですが、消費電力の増加やMTP(Intelの高負荷時向け電力設定)の登場で、高温での動作が当たり前になってきています。

一昔前の省電力志向なCPUに比べると非常に高温なのですが、6コア12スレッドを超えるようなCPUの場合は、60℃を超えていてもそれほど心配する必要はないようです。

もし高温状態が続くことにストレスを感じるならば、簡易水冷などを導入して温度を下げていきましょう。一般的に空冷よりも5~10℃ほどは温度を下げることができます。

グラボの適正温度範囲

グラボの場合はモデルによってかなり温度のバラつきがあるものの、大体以下のような温度が適正です。

・GTX1660やRTX3060などミドルレンジクラス:アイドル時30~40℃前後、高負荷時80~90℃前後
・RTX3070やRTX4070など:アイドル時30~40℃前後、高負荷時90℃~前後

グラボは「94~95℃」でサーマルスロットリング(熱暴走を抑止するためグラボが自ら処理性能に制限をかけること)が働くため、これよりも低い温度帯であれば特に問題ありません。

精神衛生上、高くても80℃台におさめたいという気持ちもわからなくはないですが、90度に達したからと言ってすぐに不具合がでるようなパーツではありません。

最近のモデルであれば100℃に到達しなければ問題ない、という意見も多くなっていますね。とはいえ、大抵のゲーマーはフルロード状態でしばき倒すという使い方はしないでしょうから、大体70℃代をキープできていれば問題ないでしょう。

温度は絶対値よりも安定度が重要

私が個人的に思うのは、温度管理は絶対値よりも「不自然に上下していないこと」のほうが大切だということ。

CPUやグラボは半田でダイとコアを接着している構造を持つため、急激な熱の変化が続くと半田の膨張や収縮が頻繁に起こり、半田割れなどを誘発します。

半田割れが起こると電気の流れがスムーズではなくなり、挙動の不安定さにつながることも。

なので、できるだけ温度の変化を緩やかにするような使い方がパーツの寿命を延ばすことにつながると思います。