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数年前に「MAX-Qデザイン」が流行したことを覚えているでしょうか。MAX-Qデザインで作られたゲーミングノートPCは、高性能にもかかわらず非常に薄いのです。
最近はあまり聞かなくなりましたが、薄型のゲーミングノートPCはどんどん新製品が出ています。そこで「MAX-Qデザイン」の現状を簡単に調べてみました。
「MAX-Qデザイン」は健在
結論から言うと「MAX-Qデザイン」は特に廃れているというわけではなく、今もしっかり使われています。
ただし、最新のGPUがMAX-Q化されているわけではないようですね。2022年2月時点で発売されているものを整理すると、1世代~2世代前のモデルがMAX-Q化されて組み込まれているようです。
例えば下記のようなゲーミングノートPCが該当します。
Lenovo「Legion 750i」
CPU:Core i7-10750H (2.60~5.00 GHz動作)
GPU:RTX 2070 SUPER with Max-Q 8GB GDDR6
ASUS「ROG Zephyrus M15 GU502LW」
CPU:Core i7-10750H (2.60~5.00 GHz動作)
GPU:RTX 2070 Max-Q
ASUS「ROG Zephyrus G GA502」
CPU:Ryzen 7 3750H(2.3~4Ghz動作)
GPU:GTX 1660Ti Max-Q
CPUとGPUの構成を見てもわかるように、いわゆる「ちょっと前のやつ」ですよね。準最新世代、もしくは最新世代のロー~ミドルレンジです。
MAX-Q化されるとどう変わる?
GPUがMAX-Q化されると、まず「低発熱」「低消費電力」になります。これは冷却のためのスペースが非常に小さいノートPCに搭載するための工夫ですね。
MAX-QモデルのゲーミングノートPCは、通常版よりも薄く・軽くなるように設計されています。できるだけ発熱させず、小さなスペースでも温度を安定させないことが大切だからです。
実際に通常版のGPUとMAX-Q化されたGPUを比較してみると、MAX-Q化されたモデルのほうが温度・消費電力ともに低くなります。
ただし、性能もそれなりに落ちてしまい、大体8~10%程度の性能低下は避けられない模様。実際に3DMARK TimeSpyでベンチマークを試してみると…
・RTX2070通常版:7200弱
・RTX2070MAX-Q版:6400弱
このような感じで12%くらいはスコアが変わる感じですね。1ランクとまでは言えないものの、0.5ランクくらいはグレードが下がっている感じです。
また、MAX-Qは全てのGPUに施されるわけではなく、モデルが限定されています。低発熱・低消費電力になるようにカスタマイズされているので、上位モデルでは難しいのかもしれません。
MAX-Qモデルのねらい目は?
個人的にはGTX1660Tiが搭載されたモデルかが狙い目かなと感じています。このモデルは薄型・軽量で無理がない設計に見えるからです。
また、もう一つの候補としてはMAX-Qではないものの「RTX 3050Ti Laptop」も気になりますね。このグレードはノート向けに設計されているので、MAX-Qと同じように低発熱・低消費電力です。
ゲーミングノートPCということは、必然的にフルHDでのプレイが多いと思いますので、GTX1660TiやRTX3050Tiあたりが無駄がなくて良いと思います。
RTX3050TiにはRT CoreやTensor Coreもあり、実はGTX 1660Ti Max-Q搭載モデルよりやすかったりするので、ゲーミングノートPCの新定番になるかもしれないですね。