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2000年代後半からやや劣勢に立たされていたCPUメーカーAMDが、久しぶりに強いCPUをリリースしています。その名も、コードネーム「Ryzen」。
2017年3月に登場したこのRyzen、一部ではIntel製のCPUを凌ぐ性能を誇ると噂されており、非常に期待のできるCPUに仕上がっているとのこと。果たしてRyzenは買いなのか、考えてみたいと思います。
Ryzenシリーズとは?
冒頭でも述べたようにRyzenシリーズはAMDの新CPUであり、IntelのCore iシリーズを強く意識した製品です。
ラインナップとしては、最上位グレードの「Ryzen 7」ミドルレンジの「Ryzen 5」があります。どちらも末尾に4桁の数字が記載されており、この数字が大きいほど性能が高い製品ということになります。
例:Ryzen 7 1700XよりもRyzen 7 1800Xのほうが性能は上。
2017年5月時点でリリースされている製品は以下の通り。
Ryzen 7
- Ryzen 7 1800X(通常時3.6Ghz・ブースト時4GHz)…8コア16スレッド…実売価格5万円台後半
- Ryzen 7 1700X(通常時3.4Ghz・ブースト時3.8GHz)…8コア16スレッド…実売価格4万台後半
- Ryzen 7 1700(通常時3.0Ghz・ブースト時3.7GHz)…8コア16スレッド…実売価格3万円台後半
Ryzen 5
- Ryzen 5 1600X(通常時3.6Ghz・ブースト時4GHz)…6コア12スレッド…実売価格3万円前後
- Ryzen 5 1600(通常時3.2Ghz・ブースト時3.6GHz)…6コア12スレッド…実売価格2万円台後半
- Ryzen 5 1500X(通常時3.5Ghz・ブースト時3.7GHz)…4コア8スレッド…実売価格2万円台中盤
- Ryzen 5 1400(通常時3.2Ghz・ブースト時3.4GHz)…4コア8スレッド…実売価格2万円台前半
Ryzen 7がIntelの Core i7に、Ryzen 5がCore i5に対抗したモデルといった良いでしょう。価格も非常に近いものがあります。
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期待の第1世代「Zen」アーキテクチャCPU
AMDの新CPU「Ryzen」シリーズに使われているのは、以前より噂されていたAMDの新アーキテクチャ「Zen」です。
1クロックあたりの処理能力が非常に高く、Intel製CPUの3割から5割程度の性能を誇ると、一部で噂されていました。しかしなかなか製品がリリースされず、その間に次々と新製品をリリースするIntel社に差をつけられていた形だったAMD。
今回のRyzenは、期待以上の仕上がりであることから、今までの鬱憤を晴らすかのようにAMDファンから支持されています。
近年は、クロック数の高さよりも「1クロック当たりの処理能力と省電力性」に重点を置いた開発がされており、この点でZenアーキテクチャは非常に優れているとのこと。では、どの程度の性能を実現しているのでしょうか。
シングルスレッドのIntelとマルチスレッドのAMD
発売以来、多くのベンチマークサイトで、Ryzen VS Core i(Kabylake)の対決が行われてきました。
確かにRyenは高性能で、ここ5年から6年にリリースされたAMD製CPUの中では、Intelの牙城を崩す可能性が最も高い製品です。
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性能面の特徴では、マルチスレッド処理ではRyzenの圧勝、シングルスレッドやゲーム用途ではKabylakeが有利という展開になっています。
つまり、立ち上げるアプリの数が多かったり、画像編集や動画エンコードをしながらテキストの編集をしたりといった使い方ならRyzenが強いといえそうです。
一方、現在巷に出回っている3Dゲームの処理では、ややkabylakeの有利となるでしょう。ちなみに、消費電力の少なさはややKabylake側が有利になりそうです。
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マルチスレッド処理の強さが光るRyzen
ゲームや単一のアプリの処理ではややIntelのKabylake側が有利なものの、複数処理の性能ではかなりの強さを見せるRyzen。
環境によっては十分に「買い」です。ただし、内蔵グラフィックス機能がないために、グラフィックボードの搭載が必須となることに注意。
このRyzenシリーズにAMD社自慢のグラフィックス機能が搭載されたとしたら……かなり面白そうな展開になりそうですね。