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最近のCPUには、Intel・AMDともに「内蔵GPU非搭載モデル」が増えてきました。単純なコストカットの面もありますが、ゲーミングPCには外部GPUの搭載が事実上必須なことから、内蔵GPUをオフにする流れがあるようです。
この内蔵GPUですが、ゲーミングPCの性能にどの程度影響を与えるのでしょうか。普段はあまり意識することのない内蔵GPUの影響について考えてみます。
内蔵GPUをカットしたCPUは珍しくない
以前はCPUといえば内蔵GPUを搭載しているのが当たり前でしたが、Ryzenの大攻勢により、その常識も崩れ去りました。
Ryzenはゲーミング用途に特化したCPUであり、内蔵GPU搭載モデルはAPUとして明確に差別化しています。内蔵GPUが無い分だけ価格も安くて性能が良いことから、2018年ころから一気に勢力を拡大しました。
これに対してIntelも、「Core i5 9400F」のように内蔵GPUを搭載しないミドルレンジCPUを発売し、Intel・AMD両社ともに内蔵GPU無しのCPUは珍しくなくなっています。
もともと内蔵GPUは「便利機能」としての側面が強く、GPUを乗せなくてもモニターに画像出力できるというお手軽さが売りでした。
しかし、内蔵GPU用のメモリはCPUのメインメモリを消費することから、一部では「性能に影響がある」と言われてきた経緯があります。
つまり、内蔵GPUがあるとCPUの処理性能が低下するのでは?という懸念ですね。特にAMDのAPUのように、比較的性能が良い内蔵GPUを併せ持つタイプでは、内蔵GPUオン時とオフ時(つまり独立GPUを使う時)の性能差が気になるところかと思います。
結論から言うと「性能差は無し」
早速結論を述べてしまうと、「現状のCPUは、例えAPUであっても内蔵GPUのオン/オフ時でCPU性能に差は出ない」ということになります。
APU側では内蔵GPU用にメモリ帯域などを予約している模様で、内蔵GPUを使おうが使わまいが、メインのCPU処理にはほぼ影響がないようです。
古いPCではチップセットなどに内蔵されたGPUがメインメモリを奪ってしまうため、CPU性能に影響を及ぼすことがありました。そのため、あえてBIOSで内蔵GPUの使用メモリ量を制限するチューニングを行ったものです。
こういったチューニングは、現状のCPUでは不要ということになります。むしろ影響が多いのは、メインメモリのシングルチャネル・デュアルチャネルの差のほうで、RyzenのAPUでは特にこれが顕著です。
Ryzen 5 3400Gあたりを使用するのであれば、しっかりとデュアルチャネル動作する高クロックなメインメモリの搭載を心がけたいところですね。
また、多画面出力で快適な環境を構築するなら、APU+独立GPU+高クロックなメモリという構成がおすすめです。10万円以下で大抵のゲームが快適に動作する環境を作れるため、私もよく知人に勧めています。