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2020年5月27日、待望のIntel第10世代Coreシリーズが発売されました。モデルネームとしては「Core 10000番台」が採用されていますね。
また、これと合わせてチップセットも最新世代に更新され、400番台のチップセットを搭載したマザーボードが出回ることになります。
メインストリームではAMDに押され気味のIntelがどう反撃するのか、第10世代Coreシリーズの将来性を考えてみたいと思います。
第10世代Coreシリーズの特徴
第10世代Coreシリーズのは、AMDと同様に「マルチコア・スレッド化」が一層進んでいます。
コア数・スレッド数が増えているほか、クロックブースト機能も強化。具体的には次のような進化を遂げています。
コア・スレッド数
コア数とクロック数は、4コア8スレッドから10コア20スレッドで、第9世代から大きく伸びました。
簡単に比較すると次のようになります。
メインストリーム向けハイエンド
・Core i9-9900K(8コア16スレッド)⇒Core i9-10900K(10コア20スレッド)
・Core i7-9700K(8コア8スレッド)⇒Core i7-10700K(8コア16スレッド)
メインストリーム向けミドルレンジ
・Core i5-9600K(6コア6スレッド)⇒Core i5-10600K(6コア12スレッド)
メインストリーム向けローエンド
・Core i3-9300(4コア4スレッド)⇒Core i3-10320(4コア8スレッド)
最もよく売れると思われる「Core i7-10700K」と「Core i5-10600K」は単純にスレッド数が倍になっています。
最上位モデル以外は物理コア数こそ増えていませんが、スレッド数は単純に2倍に。処理可能な命令数が増えるため、間違いなく性能は向上するはずです。
新しいクロックブースト機能
第10世代Coreシリーズは、全体的に最大動作クロックが引き上げられています。これは、新しいブースト機能を当て込んだ結果とも言えるでしょう。
Intel Turbo Boost Max Technology 3.0やIntel Thermal Velocity Boost Technologyは、第10世代から搭載された新しい機能です。
前者は既存のブースト機能の強化版、後者はCPUの発熱に応じてブーストを発生させる機能とのこと。
将来性は?AMDとの競争に勝てる?
個人的な感想ですが、Ascii.jpの記事を参考にしながら比較すると、AMDとの競争に勝てるかどうかは価格次第な気がします。
なぜなら、Ryzen 3~9の主要モデルと上記モデルを比較すると、誤差レベルの差だからです。
既にAMDの主要CPUとのベンチマーク比較が公表されていますが、あくまでも数値の上だけとはいえ、結果はほぼ互角。
また、動画エンコードや画像処理の分野では、依然としてRyzenが強いことにも注目です。Zen2世代のRyzenはこれほどまでに強いのか…と逆に驚いてしまいます。
ちなみに両者の価格を、最もよく売れると思われるミドルレンジで比較すると、
・Core i5-10600 : 約32000円
・Ryzen 5 3600 : 約24000円
となり、価格差は約8000円。Core i5-10600には内蔵GPUがありますが、その差と考えてもやや高いなと感じます。
8000円出せば、内蔵GPUを上回る性能の中古GPUが買えてしまいますからね。例えば、Radeon RX550やGTX1050の中古などですね。
トータルで考えた場合でも、やはりIntel側がまだ少し不利なのかな…?と感じてしまいます。
ただし、第10世代の登場でAMDとの差はかなり縮まり、実質的にほぼなくなったと言って良いでしょう。ゲーミング用途に限定すれば、どちらを買っても間違いではないと思いますよ。