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SSDが本格的に登場してから早10年が経過しようとしています。今やSSDは、SATA接続からNVMe接続へと進化を遂げ、小型・高速・大容量の一途を辿っているわけです。
しかし2018年、SSDに新たな革命が起ころうとしています。従来のNAND型メモリではない「3D XPoint」が、SSDをさらなる進化へと導くのです。
3D XPoint採用のSSDとは何か?
接続インターフェースの進化によって高速化を遂げてきたSSDですが、今後はメモリ技術そのものの進化で、より高速な読み書きができるようになるでしょう。
2018年現在、SSDは不揮発性フラッシュメモリの一種である「NAND型」が主流です。現在、国内外の大半のメーカーでNAND型フラッシュメモリを採用したSSDが製造されており、一般に出回っているものもほぼ100%NAND型といえます。
けれどもSSDの世界でもムーアの法則(2年で集積度が2倍になる)は行き詰まっており、微細化には限界が来ています。そこで、レイテンシを少なくし、より長寿命でなおかつ書き込み速度が速い、新規格のSSDが登場しようとしているのです。
それが「3D XPoint採用のSSD」です。3D XPoint採用のSSDとは、IntelとMicron Technologyが共同開発した次世代のメモリ・ストレージ技術。
実に20年ぶりの新メモリ技術と呼ばれており、不揮発性フラッシュメモリの技術としては非常に革新的です。その特徴は1bit単位で読み書きが行えること。これによってNANDメモリ比で、レイテンシが10分の1、書き込み速度が4倍、寿命が3倍という圧倒的なパフォーマンスを提供するそうです。
3D XPointとNAND型との大きな違い3つ
3D XPointと従来のNAND型を比較したときの差は、以下の3つです。
3D XPointのメリット
- 1bit単位でリードライトが可能
- リードライトともに、NAND型よりも高速(数倍~数十倍)
- 耐久性が高い
これだけを見ると、どう考えても3D XPointの圧勝に見えますよね。しかし、次のような課題も抱えています。
3D XPointのデメリット
- 大容量化のめどが立っていない
- 製造メーカーが少なく、供給が安定しない(入手性が低い)
- NAND型に比べて容量あたりの価格が高い!
すでに3D XPointを採用したSSDはいくつか登場しているものの、どれも高額です。
例えば、「Intel Optane SSD 900P」は容量280GBながら、価格は5万円近くします。しかし、拡張カードタイプで取り回しが楽なことや、2018年1月時点で最強のスペックを誇ると噂されるだけあり、一部のPCファンは早くも”買い”に走っているようです。
ゲーミングPCの性能底上げにはSSDか?
メニーコア化によって革新的なCPUが数多く登場した2017年、ゲーミングPCの性能は一気に伸びたと言っても過言ではないでしょう。しかし、2018年は20年ぶりの新技術である「3D XPoint」がゲーミングPCの性能を底上げしてくれるかもしれません。
今回は接続インターフェースの進化ではなく、メモリ自体の進化なので、恩恵は大きいと考えられます。特にライト(書き込み)性能の向上が目覚ましく、前述した「Intel Optane SSD 900P」は、同じく拡張型SSDの「SSD 750シリーズ」と比較して2倍以上の速度を叩き出すという結果もでています。
性能を追求するゲーマーならば、3D XPoint採用SSDは要チェックの製品といえそうですね。