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ここ2~3年、電力需要のひっ迫などが頻繁に起こるようになりました。また、送電設備の老朽化・補修などの必要性から細かい停電も発生しています。
停電はPCにダメージを与えることもあり、何の対策もないまま放置していると痛い目を見る可能性があるのです。
日本は将来的に停電リスクが高い
東日本大震災時には、発電所の操業停止が相次ぎ、それに伴って電力供給がひっ迫しました。あのときは「計画停電」で対応したわけですが、今後は「計画されていない停電」が増えるかもしれません。
その理由はさまざまですが、まず何よりもコロナ禍で本格化した「オンラインシフト(生活や消費の軸がオンラインに移ること)」で、電力需要が一層増えたことが挙げられます。
今や生活必需品の中に「モバイルバッテリー」が入るくらいですし、モバイルバッテリーの充電は当然家庭用のコンセントから行うわけですよね。
また、車・スマホ・パソコンなどあらゆる生活の道具が電気で動くようになっています。ちなみに、日本は電力関係のインフラが非常に優秀で、世界的に見ても停電が極めて少ない国です。
1軒あたりの年間停電時間を比較すると、日本は22分、ニューヨークが21分、フランスは約84分、イタリアは約105分、オーストラリアはなんと266分です。
このように世界有数の優秀な電力インフラを持つ日本ですが、この優秀さに慣れてしまったために、停電への危機意識がそれほど高くありません。
今後は人口減少によって電力インフラの維持・補修が困難になったり、災害復旧に時間がかかったりと停電が増えていく可能性は十分に考えられます。
PCは突然の停電でどうなるか?
では実際にゲーミングPCを使っているときに停電が起こるとどうなるか…ですが、結論から言うとケースバイケースです。一般的には、そのまま電源が落ちて何事もなく…というケースが大半だと思います。
タイミングによってはアプリケーションの動作が不安定になったり、再起動後にデータが破損していたりしますが、最近のアプリケーションはいずれも優秀ですので滅多なことでは不具合にならないでしょう。
ただし、オンライン状態が突然終了することでサーバーとの通信がうまくいかずに、データの不整合を起こしてログインできなくなる可能性はあります。
これも最近のゲームでは滅多に起こりませんが、リスクとしてはゼロではありません。
最も危惧すべきは、ゲーミングPC側に不具合が起こることですね。これは、再起動後しばらくして起こることがあります。
いわゆる「KP41病(イベントログにイベントID「KP41」が記載され、突然のフリーズや再起動が起こる現象の総称)」の原因のひとつに、停電があるからです。
停電による突然の電源断によってKP41病が発症すると、解決までには長い時間がかかることもあります。OSのクリーンインストールからドライバの入れ直し、電源設定の見直しなどやることは盛沢山です。
簡単にできる停電対策は?
最も簡単な対策方法は「UPS(無停電電源装置)」の導入でしょうね。UPSは停電が起こった際に数十秒~数分間の電力供給を行い、安全なシャットダウンができるようにする装置です。
ただしやや高価ですので、こまめにバックアップをとるなどの対策も検討してみてください。