サイズの名ファン「KAZE FLEX Ⅱ 120」は前モデルから劣化した?

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

私も愛用しているサイズのPCケースファン「KAZE FLEX 120」ですが、2022年に後継モデルに移行したようです。

実は私もつい先日この事実を知り、早速後継モデルである「KAZE FLEX Ⅱ 120」を購入して使用してみました。

ネットでは、「前モデルよりもうるさくなった」との評判があるのですが、果たして本当のところはどうなのか。実際の使用感をお伝えします。

外見上はよりスリムに使いやすくなった

まず「KAZE FLEX Ⅱ 120」の特徴ですが、前モデルである「KAZE FLEX 120」よりも厚みが削られています。

前モデルは防振ラバーパット込みで27mmほどでしたが、本モデルは26mmへと改良されているとのこと。

そのほかにも、

・風量重視のフレーム設計へと変更
・ラバーパットが衝撃吸収パットへと変更
・オイル封入キャップを排した完全密閉型のベアリング構造の採用

などによって、前モデルよりも多くの風量が発生する仕様に変更されているようです。

正直なところ、厚みについてはほとんどわかりませんが、フレーム形状が変わっていることはすぐにわかりましたね。

また、防振ゴムの色がグレーから黒になっているので、全体的にシックなイメージになっています。

端的に言えば、スリムかつ風量重視によって高性能化しているのですが、実際に使ってみると課題があることもわかりました。

「騒音」は確かに増している

風量を確保しやすい構造になったせいか、しっかり回した時の騒音は前モデルよりも増加しています。

具体的には回転数60%を超えたあたりから、前モデルでは気にならなかった軸音(シュー、シャーという音)や風切り音が聞こえるようになりました。

私の印象では、「KAZE FLEXはとにかく静かでクセがなく、使いやすい」というファンだったのですが、どうやら後継モデルでは違うようです。

ちょっと調べてみると、騒音の比較データが見つかりましたので、参考までに載せておきますね。

KAZE FLEX 120

60% 35.5dBA(850rpm)
70% 36.1dBA(950rpm)
80% 37.0dBA(1060rpm)
90% 37.6dBA(1130rpm)
100% 38.6dBA(1200rpm)

KAZE FLEX II 120

60% 37.5dBA(1040rpm)
70% 39.5dBA(1190rpm)
80% 42.9dBA(1320rpm)
90% 44.2dBA(1440rpm)
100% 46.2dBA(1550rpm)”

参考:https://ascii.jp/elem/000/004/084/4084293/2/

私の感触と全く同じ数値データで驚いたのですが、やはり60%前後から徐々に騒音が大きくなっているようですね。

900回転程度でゆっくり回す分には問題なさそうですが、70%あたりからはちょっと気になるレベルで音が出てしまいます。

冬場は50%以下で稼働させていても問題ありませんが、夏場はそうもいきません。おそらく夏場にKAZE FLEX II 120を2~3個、80%程度で回転させると、そこそこ気になるレベルになると思います。

騒音以外は及第点以上だが…

騒音の最大値がやや上がっている点以外は、特に前モデルに劣っているイメージはありませんね。

騒音が上がっているのは、純粋に回転数の最大値が上がっているだけとも言えるので、風量当たりの騒音は増えていません。

風量は確かに上がっていますし、設置のしやすさも前モデルより改善されています。防振ゴムの色はグレーのままで良かった気もしますが、これは個人の好みでしょう。

見方を変えれば「静かに運用することもでき、冷却性能に特化させることもできる」万能なファンに生まれ変わったともいえます。

前モデルのように静かに使いたい方は、40~50%程度で稼働させると良いかもしれません。単純に前モデルより回転数が2割ほど上がっているので、そのあたりを考慮して調整してみてください。