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ゲーミングPCの冷却を「空冷」にするか「水冷」にするかで迷う方は多いと思います。これらは一長一短で、一概にどちらが優れているとは言い切れません。
しかし、通常は空冷で済ませてしまう場合が多く、水冷は少数派といえるでしょう。では、どういったときに水冷が適しているのでしょうか。
密閉性が高い&ケースが小さい
空冷が効果を発揮するのは「エアーフロー」がしっかりと確保されているときです。つまり、ケース内部に空気の流れが確保できるよう、外気との交流や空気の通りみちがなければいけません。
しかし、mini-ITXクラスのケースの中には、いわゆる「窒息ケース」が結構あります。もちろん、エアーフローを確保しようと工夫はされているものの、圧倒的に内部のスペースが足りないのです。
また、ファンも12センチから14センチファンが1枚という構成になっていることが多く、風量自体が十分ではありません。
こういったケースにミドルレンジクラスのGPU(GTX1060やRadeon RX 560など)以上を搭載すると、途端に熱処理が難しくなります。特に夏場はファンの回転数が大幅にあがり、熱風が出てくるでしょう。
これは明らかに空冷の限界に達しているので、簡易水冷の導入が効果的ということになります。
ハイエンドかつオーバークロックなゲーミングPC
CPUにCore i7 8700KやRyzen 7 1800Xなどを搭載し、GPUはGTX1080以上という環境であるならば、水冷のほうが適しているかもしれません。
特にオーバークロックによって性能を引き上げているならば、水冷のほうがシステムの安定性は高まりますし、静穏性にも優れるでしょう。
最近ではAMDの超ハイエンドCPUである「Ryzen threadripper」が水冷に適しています。もともとダイサイズ(CPUの大きさ)が大きく、通常のCPUクーラーでは冷却しきれないからです。
今後メニーコア化が進むとともにCPUのTDP(熱設計電力)が上昇していけば、ハイエンドなゲーミングPCでは水冷の導入が進んでいくかもしれませんね。
小型高性能なゲーミングPCにこそ有効な水冷
水冷はATXサイズの大型PCに設置するというイメージがありますが、実は小型かつ高性能なゲーミングPCにも適しています。
小型かつ高性能なゲーミングPCを目指すと、どうしても物理的なスペースの制限から冷却性能が落ちるからです。
空冷のクーラーは大きいほど冷却能力が高くなるので、小型のゲーミングPCでは、設置できないものも出てきますよね。
その点、冷却部分のヘッドが小さく、内部のエアーフローを確保しやすい簡易水冷は便利なのです。
小型高性能なゲーミングPCを上手に冷やすには、簡易水冷と空冷のハイブリット型が良いのかもしれませんね。