※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ゲーミングPC界隈で頻繁に目にするCPUメーカーといえば「Intel」と「AMD」ですよね。世界中に存在するPCのCPUは、ほぼこの2社が設計しているといっても過言ではありません。しかし、この2社は実際にCPUを作っているわけではないのです。
では、一体だれがCPUを作っているのか?今回はCPUの製造を一定に引き受ける「ファウンドリ」について触れてみたいと思います。
CPU製造の現場「ファウンドリ」とは?
ファウンドリは、通称「ファブ」とも呼ばれ、一般的には「半導体の製造を引き受ける企業」を指します。また、CPUを製造する工場やビジネスモデルそのものをファウンドリと呼ぶこともあるでしょう。
このファウンドリですが、世界でも限られた数しか存在しません。特にシェア1位の「TSMC」は、56%超という圧倒的なシェアです。まさに「世界のCPU工場」なわけですね。ちなみに2位は米国の「GLOBALFOUNDRIES(グローバルファウンドリーズ)」で、あのAMDから分派した企業です。
ファウンドリは、ファブレス企業(実際の製造設備を持たない企業)から依頼をうけて、半導体を製造しています。1位のTSMCの顧客は「クアルコム」「Apple」「AMD」「Nvidia」など、早々たる顔ぶれ。ゲーミングPCファンなら、一度は聞いたことがある名前ばかりですよね。
特にAMDとNvidiaは、CPUとGPUのメジャーな企業です。こういった超大手でも、実際にはTSMCにCPUやGPUの製造を依頼しているわけです。
プロセスルールの微細化はファウンドリ次第?
このように「CPUを実際に作っている」企業であるファウンドリですが、その運営・維持には非常に大きな資金が必要です。特に「クリーンルーム」と呼ばれる設備は、多額の資金が必要なことで有名です。その名のとおり、空気中に埃や塵が含まれない空間をつくり、その中で半導体を製造します。
どんどん微細化するプロセスルールに対応するためには、このクリーンルームの建設や運営、維持も徹底しなければなりません。そのため、ファウンドリの一部では「7nmプロセスへの対応を中止する」と発表するところもあるほどです。
どれほど優れた設計のCPUであっても、具現化するための設備が整っていなければ、商品として世に出ることはありません。それだけに、プロセスルールが微細化していくかどうかは、「ファウンドリの都合」にも左右されるというわけです。
「強いCPU」の土台を支えるファウンドリ
今回は、一般にはあまり知られていないファウンドリについて紹介しました。現状のファウンドリ市場上位10社のうち、台湾が4社・中国が2社であることから、この2国が世界の半導体を支えていると言っても過言ではありません。
PCパーツも台湾・中国のメーカーが多いですよね。やはりゲーミングPC界隈も、この2つの国に依存しているといって良いでしょう。CPUやGPUの進化の影には、それを支える台湾・中国のファウンドリが存在しているのです。