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GPUの世界では、相変わらずシェア1位のnvidiaが強いため、「GPUといえばGTXシリーズ」という印象をもつかたが少なくありません。
確かにそのとおりなのですが、実際にはライバルのAMD勢にも、非常に優秀なGPUがいくつもあります。今回はAMD製「隠れた名機」の中から、1万円代中盤で手に入るミドル~ハイGPU「Radeon RX570」を紹介します。
圧倒的なコスパの良さを誇るRadeon RX570
2019年時点で、Radeon RX570が誇るコスパの良さは、周辺のライバル製品を上回るものになっています。しかも、この事実は意外と知られていません。
仮想通貨マイニングによって需要が増えたことから、一時的に入手が困難になっていたからです。しかし、仮想通貨マイニングブームが下火になり、新品・中古共に入手が簡単になりました。
つまり、「やっと気軽に買えるようになった名機」なのです。まずはスペックを見ていきましょう。
Radeon RX570のスペック
・アーキテクチャ…Polaris20
・プロセスルール…14nm
・CUDAコア数…2048基
・動作クロック…1168~1244MHz
・メモリ…GDDR5 4GB
・TDP…150W
・価格…約16000円(新品)、約10000円(中古)
次に、ライバル製品である「GTX1050Ti」「GTX1650」「GTX1660」「GTX1060」との価格・性能比を見てみましょう。
Radeon RX570とライバル製品との価格比較(新品価格)
・対GTX1050Ti(16000円)…ほぼ同等
・対GTX1650(21000円)…24%程度安い
・対GTX1660(27000円)…40%程度安い
・対GTX1060 3GB(22000円) …30%程度安い
・対GTX1060 6GB (24000円)…35%程度安い
Radeon RX570とライバル製品との性能比較
・対GTX1050Ti…40~50%程度高い
・対GTX1650…10~24%程度高い
・対GTX1660…15~25%程度低い
・対GTX1060(3GB)…ほぼ同等、もしくは±10%程度
・対GTX1060(6GB)…10~20%程度低い
このように、価格がほぼ同一なGTX1050Tiよりも4割程度性能が高く、性能がほぼ同等なGTX1060よりも2~3割程度安い、という結果が見えてきます。
また、新世代のGTXシリーズと比べてもコスパは良好です。つまり、ミドルレンジGPUとして非常に優秀な製品といえるわけです。
中古の流通量が多いこともメリット
さらに、マイニング需要が落ち着いたことで一気に中古品が放出され、入手機会が増えたこともメリットです。
大手BTOショップの中古コーナーでもよく見かけるようになりました。パソコン工房やドスパラの公式中古通販でも、12000円未満で短期保証付きの製品がいくつも見つかります。
予算は少ないが少しでもゲーミング性能を上げたい…という方には、かなりおすすめできる選択肢といえるでしょう。ただし、RX570にはいくつかの注意点があります。
マイニング専用モデルと熱に注意
RX570の注意点としては、以下2点が挙げられます。
- 通常利用不可のマイニング専用モデルがある
- GTXシリーズに比べて発熱量が多い(熱くなる傾向にある)
特にマイニング専用モデルを購入すると、通常用途(ゲーム用途や動画視聴)には使えないことを覚えておいてください。
なぜなら、マイニング専用モデルは「通常使用するためのドライバ」が適用できないからです。そのため、中古市場では非常に低価格(6000円未満)で投げ売りされていることもあります。
また、GTXシリーズに比べると発熱量が多いことにも注意です。対GTX1050Ti比で10℃程度高温になるかもしれません。平均すると60℃台後半で、夏場は80℃近辺まで到達する可能性があります。
しかし、これら2点に注意すれば、2019年時点で屈指の高コスパGPUといえます。性能的にも重量級の3DゲームをフルHDで60FPS程度確保できるため、いわゆる「万能GPU」の部類になるでしょう。
nvidiaキラーと呼ばれている理由がわかりますね。特にnvidia製品にこだわりがないのなら、ぜひ一度注目してみてください。