今さら2コア4スレッドで大丈夫?「Pentium Gold G7400」の実力

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半導体不足の出口が見えず、PCパーツの価格が高止まりする中、少しでも安くゲーミングPCを組みたいと考える人は多いはずです。

そんな方々の強い味方が「Pentium Goldシリーズ」。Core i3のさらに下のグレードですが、使い方によっては十分な性能を発揮します。

今回は、新世代の廉価版CPU「Pentium Gold G7400」の実力に迫ってみます。

Pentium Gold G7400は過去のCore i7をしのぐ?

早速、Pentium Gold G7400のスペックを見ていきましょう。Intelの公式情報を参照するとPentium Gold G7400は以下のようなスペックであることがわかります。

Pentium Gold G7400のスペック

・第12世代 Alder Lake
・物理2コア(Pコア)、4スレッド、3.7GHz動作
・6MBキャッシュ
・消費電力46W
・インテルUHDグラフィックス710を内蔵
・日本円で約9500円

スペックだけを見るといたって普通の廉価版CPUですよね。

正直なところ、メニーコア全盛時代の今、たった2コアで大丈夫なのか?と思いました。

ハイパースレッディングで4スレッド化されているとはいえ、さすがに物理2コアではマルチスレッド性能が不足するのではないかと。

しかし、Alder Lake世代のCPUは全体的に優秀であり、数年間にわたって続いたAMDからの猛攻を退けるともっぱらの評判。

この評判通り、廉価版であるG7400もなかなかの性能をもっているようです。

第4世代Heswellのi7に匹敵

実はG7400のマルチスレッド性能は、第4世代HeswellのCore i7に匹敵するとのこと。

第4世代Heswellといえば4000番台のCoreシリーズですね。Core i7 4770や4770Kが有名です。これらは、2013年に発売されたCPUながら、いまだにフリマアプリなどで売買されています。

つまり、軽量な3Dゲームや国産のMMOならばまだまだ使えるレベルということ。こうしたCPUに匹敵するマルチスレッド性能を、G7400は持っているとのことです。

たった1万円のCPUが9年前とはいえ、当時のハイエンドCPUに匹敵する性能を持つというのですから、これは注目せざるを得ません。

実際にひとつうえのグレードである「Core i3 12000F」と比較すると、CINEBENCHではマルチスレッド性能こそ半分程度なものの、シングルスレッド性能は85%程度と、思ったより差がありません。

名機の呼び声が高いCore i3 12000Fと大差ないシングルスレッド性能だとすると、マルチスレッド非対応のゲームならば大きな差は出ないでしょうね。

また、シングルコア性能に関してはRyzen 7 3700Xとほぼ同じスコアをたたき出すようです。

ちなみに、レインボーシックス エスクトラクションで、フルHD状態のフレームレートを比較すると、G7400も12100Fもほとんど同じ(125FPS程度)になります。

コストパフォーマンスは半端じゃないレベルで高いCPUですね。

クーラー付属でお得感もアップ

Pentium Gold G7400には、インテル謹製の純正クーラーも付属します。インテルのCPUクーラーは第12世代から新しくなっており、G7400向けはブラックのアルミ仕様。

接地面こそ銅板ではありませんが、G7400ならば十分に冷やすことができるレベルです。

新アーキテクチャでクロック当たりの効率が向上しているため、見た目のスペック以上に性能が高いCPUと言えそうです。GTX1650や1660あたりと組み合わせて廉価ゲーミングCPUが作れそうですね。