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自作PCでは多数の「ネジ」を使用しますが、このネジにはいくつかの種類があります。
ネジは種類によって扱い方が異なるため、間違った扱い方をすると組み立て不可能になることも。
今回は自作PCで使用する2つのネジ「インチネジ」と「ミリネジ」について解説します。
自作PCで使用する「ネジ」の種類
早速ネジの種類について解説しますね。自作PCで使用するネジは、主に「インチネジ」と「ミリネジ」の2つです。
インチネジとミリネジは、ねじのサイズやピッチ(ねじ山同士の間隔)を規定する単位に基づく二つの異なる規格です。それぞれの特徴と違いを以下に具体的にまとめます。
それぞれの概要と違いは以下のとおり。
インチネジの特徴
インチネジは、サイズがインチ単位で表示されます。1インチは25.4ミリメートルに相当しますが、インチネジのサイズは直径、長さ、ピッチ(ねじ山の間隔)がインチで示されます。
インチネジはアメリカやカナダなど、特に英語圏の国々で広く使用されています。なのでPC関連パーツにも結構使われていますね。
主な規格には、UNC(Coarse: 粗い)、UNF(Fine: 細かい)、UNEF(Extra Fine: 非常に細かい)などがあります。
また、インチネジのピッチは、「ねじ山間のインチ単位の距離」で表されます。例えば、1/4-20のネジは、直径が1/4インチで、1インチあたり20個のねじ山を持つというわけです。
ミリネジの特徴
ミリネジは、サイズがミリメートル単位で表示されます。直径、長さ、ピッチがミリ単位なので日本でもよく見かけますね。
ミリネジは ISO(国際標準化機構)やJIS(日本工業規格)など、国際的な規格に基づいていてヨーロッパ、アジア、日本など多くの地域で広く使用されています。
ミリネジのピッチは、「ねじ山間のミリメートル単位の距離」で表されます。例えば、M8×1.25のネジは、直径が8ミリメートルで、ねじ山間の距離(ピッチ)が1.25ミリメートルです。
インチネジとミリネジの主な違い
単位: 最も明白な違いは、インチネジがインチ単位、ミリネジがミリメートル単位であることです。
使用される地域: インチネジは主にアメリカや英語圏で使用されるのに対し、ミリネジは世界的な国際規格に準拠しています。
適用範囲: インチネジは、主にアメリカ製の機械や輸入機器に使用されることが多いですが、ミリネジは世界中で広く使用されています。
互換性: これら二つのネジには互換性がないため、インチネジをミリネジの穴に、またはその逆というパターンはNGです。ここはPCの組み立てでも注意ですね
インチネジとミリネジの見分け方
インチとミリ、と言われてもピンとこない方は多いでしょう。もっとも簡単な方法は、「ネジの山の間隔」に注目することです。
一般的にミリネジは、山の間隔が狭く、山の数も多いです。これに対してインチネジは山の間隔が広く、少し荒い印象を受けます。
一般的なPCパーツに使われるパターンとしては、マザーボードやグラボの固定にはインチネジが、光学ドライブやストレージの固定にはミリネジが使われていることが多いですね。
ただしこれも製品によって違うので、くれぐれも「インチネジに手持ちのミリネジを強引に挿し込む」ことはしないようにしましょう。最悪の場合、穴が破損してパーツの装着ができなくなります。
ツールフリーなパーツが増えた上に、ネジは付属してくるのでそれほど神経質にならなくても大丈夫ですが、手持ちのネジを流用する場合には注意したいですね。