PCゲーマーの夢「ハイエンドを渡り歩く」は現実的か

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PCゲーマーであれば「ハイエンド構成のゲーミングPCを使い続ける」ことを夢見たことがあるのではないでしょうか。

しかし、実際には高額なハイエンドゲーミングPCを使い続けるには、定期的な買い替えがマストです。

そこでハイエンドPCを渡り歩くことが果たして現実的な選択肢なのか、考えて見たいと思います。

性能面のアドバンテージは3年でなくなる

まず、ハイエンドゲーミングPCの性能について考えてみましょう。

性能はざっくり言えば「3年で陳腐化する」と考えてください。もちろん、サクサク感やスムーズさが失われるわけではありません。

3年もたてば、CPUなら2世代、GPUでも1~2世代の進歩があるので、今出たばかりのハイエンドを購入しても3年後には2ランクほど下の製品に追いつかれてしまいます。

例えば、2022年時点で最高クラスの性能を持つGPU「RTX 3080Ti」も3年後には、今でいう3070クラスの製品に追いつかれてしまう可能性が高いです。

何が言いたいのかというと「ハイエンド」という称号を名実共に維持するためには、少なくとも3年以内には買い換えが必要だということですね。

3年おきに20~50万円の投資が可能な人は少ない

ハイエンドゲーミングPCは、だいたい35~60万円程度の枠に収まることが多いです。ここではざっくり50万円が必要という前提で考えてみます。

前述のように3年で性能が陳腐化するため、ハイエンドゲーミングPCを常に使い続けるには3年毎に50万円程度の投資が必要です。

パーツの買い替えで済ます場合であっても、CPU+GPUで最低20万円程度はみておかなくてはいけません。

ということで、実際問題として3年おきに20万~50万をPCに投じることは可能なのか、という前提で考えてみましょう。

普通の社会人で独身ならば出せない額ではないでしょう。しかし、3年おきに20~50万となれば10年で70~150万程度の投資になり、安い車が買えてしまう金額です。

また、経済力を抜きに考えてみても、ハイエンド構成が必要なタイトルを全く飽きずに3年も続ける人はそれほど多くありません。

さらに私の個人的な感覚で言えば、「長く遊べるゲームほど、ハイスペックを必要としない」傾向にあります。

このような事柄を総合して考えると、10年で100万円以上の投資が可能な人で、なおかつ元が取れる人というのはレア中のレアだと思いますね。

なので、ハイエンド構成を渡り歩くというのはあまり現実的ではないと思います。もちろん、2年程度で売却と購入を繰り返す方ならば支出は少ないと思いますが、これはこれでかなり面倒です。

というのも、新しいPCの運用が固まるまでに約半年、そこからパーツ追加や調整などで半年かかり、運用が安定するまでに1年近くかかることがありますから。

2年で売却→買い替えというのは、実際に経験してみるとかなり忙しいのです。

ハイエンド構成が向いている人はこんな人

私なりに「ハイエンド構成が向いている人」を整理してみると、こんな感じになります。

  • とにかく新しいもの好きで実用性よりも体験重視
  • 4Kや8Kなど高解像度環境でなければ納得できない
  • PCの売却やパーツ交換などの手間を苦に感じない
  • ゲームではなくゲーミングPC自体が趣味である

ごく普通に「PCでゲームを楽しみたい」というのであれば、ミドルレンジクラスの構成+GPUのみ買い替えで済ますほうが圧倒的にお得です。

CPUとGPUの進化速度を考えると、ミドル~ミドルハイクラスを5年程度で交換していく方法がおすすめですね。