最近のGPUが安くならない理由

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自作PC歴が長い人の中には、「GPUは発売から数か月たって、初めて購入を考える」という方が少なくありません。

その理由は単純で「ほんの数か月で格段に安くなるもの」がGPUだったからです。しかし最近は、発売から半年以上経過してもあまり値崩れしないGPUが増えました。

なぜGPUは値下がりしにくくなったのでしょうか。

理由その1:コロナ禍の影響

コロナ禍の影響でオンラインに接続する人々が増え、その影響からPC関連のさまざまなモノが値上がりしています。

PCパーツもその影響を受けており、GPUやCPUの中には、数か月前よりも値上がりしているモデルがあるほど。

例えばGTX1660Tiは、2019年秋の発売当初は38000円~4万円で推移していました。

その後、2020年1月ごろまで一貫して値下がりを続けたものの、3月以降は値上がりし、3万円前後のさまよいながら再度微妙な上昇傾向にあります。

もうすぐ発売から1年近く経とうかというGPUであるのに、大して安くなっていないのは、春先から本格化したコロナ禍の影響と言えるかもしれません。

理由その2:絶対性能の高さ

ここ数年はムーアの法則が崩れだしており、「18カ月ごとに半導体の集積率は2倍になる」といった急激な進化がありません。

前モデルに比べ、2~3割の性能向上であれば万々歳です。また、そもそも5~6年前の性能で何ら問題ないほど、PCが進化してしまいました。

パーツは進化しても人間のやることはあまり変わらないわけですから、相対的な価値は旧モデルであってもそれほど落ちないわけです。

例えばフリマサイトを見ると、GTX750Tiや1050Ti、1060あたりが新品価格の3割引き程度で出品・落札されています。

あと数千円だせば新モデルを購入できるにもかかわらず、なぜこうした型落ち品がそこそこの価格で売れるのか。

それは、そもそも新モデル相当の性能が必要ない人が多いからです。求める性能が同じであれば、少しでも安いモノを欲しがるのが人間というもの。

また、陳腐化しにくい性能で需要もそこそことなれば、値下げを強行する理由もありませんから、依然として高止まり状態が続くわけです。

新世代の登場時期を狙え

このような事情からGPUの価格は崩れにくくなっており、「安くなるまで待っていたのに、先月より高い…」という状況も珍しくありません。

ただし、アーキテクチャやプロセスルールの更新を伴う新製品が出れば、一時的とはいえ価格は下がるはずです。

もちろん、新製品が微妙であれば、再度旧モデルの人気に火がつき、値上がりする場合もあるわけですが…。

いずれにせよ、GPUは年に数回買い時が訪れるため、注意深く価格を追うことをおすすめします。