PCの初期不良が起こる確率

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自宅にPCが届き、喜び勇んで起動したものの、なんとなく挙動が不安定…。

私も過去に初期不良を引いたことがあります。初期不良は保証修理が効くのでお財布にダメージはないものの、精神的なストレスがかなり大きいですよね。

PCの初期不良は、どの程度の確率で発生するのでしょうか。

20年前のデータでは「約1.7%」

PCの初期不良に関する統計は、あまり多くありません。現存するデータの中で信頼性の高いものは、2001年にマルチメディア総合研究所が発表した結果だと思います。

このデータでは2000年の10月～11月に東京・大阪のPC量販店を対象とし、主要メーカーのPC初期不良率を調査しています。

サンプル数は10720台、初期不良率は1.69%だったそうです。※1

この調査から20年経過している今、初期不良率がどの程度変化しているのかはわかりません。

ただし、品質に関していえば20年前よりも上がっている印象がありますから、「1～2%程度」とザックリ理解しておいても問題ない気がします。

出典：
FINANCE Watch
https://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/09/doc1600.htm

1年以内の故障率は1桁台

初期不良は、使い始めてすぐに気が付くこともあれば、数か月経過してから表面化することもあります。したがって、購入後1年以内の故障も広い意味では初期不良と考えて良いかもしれません。

そこで、購入後1年以内のPC故障率も調べていくと、2016年時点で国内の3万人を対象にした故障率調査のデータがありました。

「ネットの執事が教えるパソコン修理」では、全国3万人の男女を対象に購入後5年以外の不具合発生率を調査しています。※2

この調査は、一般的なPCメーカー（富士通やNECなど）に加えて、海外メーカー（ASUS、Acerなど）とBTOメーカー（ドスパラ、パソコン工房など）も含めており、かなりPCユーザーの実態に近い内容となっています。

同調査を見ていくと、大体どのメーカーも1年以内の故障率が6～8%発生していることがわかります。

また、5年以内の故障率の推移を見ていくと、どのメーカーも「バスタブ曲線」を描いていることが明らかになりました。

バスタブ曲線とは、バスタブを横から見た形に似た曲線です。PCの故障率はいずれもバスタブ曲線状で、「購入後すぐと5年以上経過後に高くなる」と言えます。

特に1年以内の故障率が高いですね。ここには初期不良が含まれており、初期不良が発生しなかった個体はその後数年にわたって安定稼働しているのだと思います。

出典：
ネットの執事が教えるパソコン修理
https://net-shitsuji.jp/pc/content/breakdown-ranking.html

初期不良は2～4%代と予測

以上の内容を総合すると、「PCの初期不良は2～4%代」と推測できるかもしれません。

20年前の調査では初期不良率1.7%でした。また、2016年の各メーカーの1年以内故障率が6～8%、1年以内の故障のうち半数が初期不良だと仮定すると大体3～4%となります。

ということで概ね2%～4%程度の確率、というざっくりした計算です。100台出荷したら2台～4台は初期不良が発生する、と考えれば少し多く感じるかもしれません。

しかし、裏を返せば96台～98台は正常ということで、あまり神経質になる必要もないでしょう。

大手BTOショップでも初期不良は迅速に対応しますから、ゲーミングPCで初期不良を引いたとしても、デメリットは「数日～1週間ゲームができないこと」くらいですからね。