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ビデオカードはGPUのグレードによって性能が変わりますよね。しかし、同じGPUを使用しているにもかかわらず性能が異なるビデオカードが存在します。
初心者にとっては非常に悩ましいことで、実際に私もかつてどのビデオカードを購入すべきか迷いました。
そこで、ビデオカードの「差」がどこで発生するかをまとめてみたいと思います。
GPUグレード=ビデオカード性能ではない
ビデオカードの性能は、厳密に言えばGPUのグレードだけで決まるものではありません。
もちろん、大枠としての性能はGPUのグレードに依存します。例えば、GTX1660TiをいくらチューンしてもRTX3070に勝てないように、「絶対値の幅」はGPUのグレードで決定します。
しかし、同じRTX3070を採用しているビデオカードならば、性能が「100」のものと「95」のものなど、数%程度ではあるものの性能差があるわけです。
こうした性能差が生じる理由は、GPU以外の部分、つまり「メモリ」「電源回路」「冷却能力」などにあります。
ビデオカード性能のチェックポイント
では、もう少し詳しくビデオカード性能のチェックポイントを見ていきましょう。
ビデオカードはGPUを中心として、メモリ・PCI端子・電源回路・補助電源・ヒートシンクと冷却ファンなどで成り立っています。
同じGPUであっても、GPUコアやメモリをオーバークロックしているビデオカードは性能が高くなります。
このオーバークロックを可能にするのが電源回路の質で、電源回路が高品質なビデオカードほど、性能を高めやすいのです。
また、GPU・メモリクロックが高くなるほどに熱も大きくなるため、ヒートシンクと冷却ファンの数も重要なファクターになります。
GPUクロックは何を基準に決まる?
GPUクロックはメーカー(NVIDIAやAMD)が定めた標準仕様をベースとしつつ、「安全マージン」の範囲内で変更していることが多いです。
安全マージンとは、メーカーが安定動作のために設けている「余裕」のことです。標準仕様の場合、安全マージンが最大の状態ですから、多少はクロックアップしても動作は安定します。
したがって、ビデオカードメーカーはAMDやNVIDIAが定めた標準仕様を参考にしつつ、少しずつ「味付け」をしながら製品をリリースしているわけです。
GPUオーバークロックを支える電源回路
GPUをオーバークロックするには、それを支える電源回路が必要になるため、こちらも各ビデオカードメーカーが独自に開発しています。
現在のビデオカードは、この電源回路の質が最も大きな差かもしれません。いわゆる「当たりモデル」は電源回路の品質が良く、高クロックでも安定して動作します。
発熱は大きくなりますが、ファンの数やヒートシンクの厚みで吸収していることが多く、「2スロット以上占有のヒートシンク+トリプルファン採用モデル」が最も性能を高めやすい組合せです。
初心者がチェックすべきポイントは3つ
まず、標準仕様のGPUクロック・メモリクロックと、そこからどの程度オーバークロックしているかをチェックしましょう。
次に「ビデオカードの厚みと大きさ」を見てください。厚くて長いビデオカードは、一般的に大型のヒートシンクとファンを搭載しています。
2スロット以上を占有するタイプで、ファンの数は2個以上であれば冷却にかなり力を入れていることになるでしょう。それだけ高クロックな動作を想定している証拠でもあります。
最後に「電源の推奨容量」を見ていきましょう。推奨容量が大きなものほど、消費電力が大きくなる可能性を示しており、実際の動作も高速です。
まとめると「標準仕様からのオーバークロック率」「厚みと大きさ」「電源の推奨容量」という3点をチェックすることで、ビデオカード性能を推測することができます。