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一時期、車にPCを搭載する「車載PC」が流行りましたが、今はスマホやタブレットが高性能化したので、わざわざPCを積む必要性がなくなりました。
しかしゲーミングPCとなれば話は別です。ゲーミングPCと同等以上の性能は、スマホでもタブレットでも実現できていません。
普通に考えればゲーミングノートPCで事足りるのですが、今回はあえて「車載ゲーミングPC」の実現可能性について考えてみました。
ゲーミングノートPCを車載にするときの弱点
車載ゲーミングPCを実現するなら、普通に考えればゲーミングノートPCを持ち込んでしまうのが手っ取り早いですよね。
実は私も自分の車に何度か持ち込んだことがありますが、確かに便利ですし車の中で休憩中にゲームができます。
しかしいくつかの難点があることも事実です。それは以下のようなもの。
振動や熱への耐性
移動中の車は微細な振動が常に発生しているので、ゲーミングノートPCにとってはとても厳しい環境です。
近年のゲーミングノートPCはSSDが大半ですから、以前に比べると振動はそこまで気にしなくても良いでしょう。しかし、段差や悪路などによる大きめの振動には弱いですね。
実際に私もゲーミングノートPCを助手席や後部座席に置きっぱなしで走行していたところ、半年くらいでPCの挙動が不安定になりました。
おそらくですが、
・社内に放置していて高温になる時間が長かった
・悪路走行が続き、マザーボードのどこかに異常が生じた
といったことが原因だと思います。結局そのPCは不具合の原因を特定するまでには至らなかったので、ジャンク扱いでヤフオクで売却してしまいましたが…。
ゲーミングノートPCは確かに持ち運びには便利ですが、車に常に載せておくにはリスクが高いと感じました。
デスクトップ型ゲーミングPCを車載するという発想
そこで「一般的なデスクトップ型ゲーミングPCを車載にできないか」という考えたのです。車の電装系に詳しい友人に質問してみると、以下のような回答がありましたね。
・設置場所は座席部分を少し加工すれば何とでもなる
・最大の課題は電源の確保と構造変更申請
・電圧の確保ができない場合、信号待ちでライトやエアコンを消す必要がでてくる
つまり、設置場所よりも電源まわりの問題が大きいとのこと。この問題を解決するためには、別途インバーターの搭載が必要になるそうです。
設置部分は意外と簡単
物理的な設置については、助手席とグローブボックスの間に大きめの木枠を設置して、その中に本体を格納するという方法が無難でしょうか。
車体への固定は車のシートレール部分で行うため、助手席は取り外す必要があるかもしれませんね。
ただし、助手席を取り外すと乗車定員が変わるため、陸運局に「構造変更申請」を提出して新たに車検を通す必要があります。
一般的な乗用車なら5人、軽自動車なら4人が乗車定員なので、ここからマイナス1した数値に変更するわけですね。
トランクに1000W以上のインバーターを積む
カーオーディオに詳しい方ならわかると思いますが、アンプやウーファーを動作させるための車載インバーターがありますよね。
これを車のトランクに設置し、車の鉛バッテリーから直接電気を取り出し、PC用の電源にしてしまうという方法があるそうです。
ただし、配線接続には知識と技術が必要になるので、DIYではおすすめしないとのこと。配線自体は難しくないのですが、接続不良は火災や走行不能につながりますからね。
インバーターから助手席の足元などに電源コンセントをひっぱり、これに接続する形でデスクトップPCを設置すれば車載ゲーミングPCの基礎部分は問題なさそうです。
ちなみに、プリウスなどのハイブリッド車では、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが全車に標準装備されているとのこと。
つまりハイブリッド車なら、車種によってはインバーターの設置が必要ないことになります。
実現は可能だが手間が非常に多い
ここまでの内容でわかると思いますが、デスクトップ型のゲーミングPCを車載にすると、明らかにコスパが悪い仕組みが出来上がります。
ざっと費用を計算してもPC本体+15~20万くらいは覚悟しなくてはならないでしょう。一方、車という移動可能なプライベート空間にゲーム環境を作ることは、ひとつの夢でもあります。
私もお金と時間に余裕ができたら、試してみたいと思います。