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ハードなPCゲーマーであれば、メインマシンの性能を極限まで上げたい…と考えたことは一度や二度ではないでしょう。かく言う私も、OCには何度もお世話になりました。しかし、CPUのOCは、無限にクロック数を上げられるわけではありませんよね。
CPUは個体によってOC耐性が異なるため、いかに「当たり」を引くかが重要になってきます。
CPUの”当たり石”判定とは?
当たり石判定とは、「大量のCPUを買い込んで、ひとつずつOCを試し、不要なものは売却する」という作業を指します。ベテランの自作PCファンや、オーバークロッカーの間では、いわゆる「当たりのCPU」を見つけることに労力をかけることがあります。
CPUは、全く同じ環境で製造されていても、個々に微妙な性能差が生じます。まるで生き物のようなのですが、半導体の分野では良くあることです。
CPU=石と読み替えて、「当たり石判定」と呼んでいるわけですね。また、CPUはロット単位(生産・出荷の最小単位)で、当たり石・はずれ石の数が変わると言われており、どのロットが当たりか?といった議論もよく見かけます。
ただし、当たり石を見つけるためには、資金力と知識、粘り強くOC用の設定を詰めていく根気が必要で、決して簡単な作業ではありません。
当たり石を見極めるための作業は?
ここで、当たり石判定の具体的な作業を紹介します。基本的には「電圧」に対する体制をチェックしていく方法が一般的でしょう。
CPUの定格電圧は、BIOS上で「VID(Voltage Identification Definition)」として表示されます。VIDは、「CPUを定格クロックで動作させるために必要な電圧の情報」です。
メーカーによって名称はさまざまですが、「CPU Core Voltage」や「Vcore Voltage」、「CPU/CACHE Voltage」などという表示になっていることが多いでしょう。
当たり石判定では、「より小さいVIDで定格クロックを達成できるCPU=伸びしろがあるCPU」と考えます。したがって、まずは「VIDが低い個体」を見つけることが「当たり石」を掴むための近道といえるでしょう。
無事VIDが低いCPUを確保できたら、あとは徐々に電圧とコアクロックを上げていく作業が続きます。クロックを先行させすぎるとPCが正常起動しないため、少しずつ調整していくことが重要です。
当たり石判定は今でも有効!ただし…
2019年時点のCPUでも、こういった「当たり石判定」は有効です。特にCore i3 やPentiumといったローエンド帯でOC耐性が高いCPUを確保できると、安価に2~3ランク上のCPUと同等の性能を実現できます。
ただし、メニーコア化と疑似OC機能の普及で、以前よりもOCのメリットは薄れたと言えるでしょう。特にこだわりがなければ、疑似OC機能をオフにし、最大クロック数に固定した状態で動作させたほうが賢明です。
OCは、あくまでも「玄人の遊び」です。また、CPUよりもマザーボードの質・機能・グレードのほうが重要なこともあります。思い付きでOCするのではなく、OC機能が充実しているマザーボードとセットで、計画的に行うようにしましょう。