静音と冷却を両立させる低TDP版Ryzen「Eシリーズ」

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ゲーミングPCにとって、静音性と冷却性、そして性能の3点を同時に伸ばすことは、永遠の課題と言えるかもしれません。最近はCPUのメニーコア化によってTDPが上昇傾向にあり、CPUクーラーが大型化しています。

このような中で、AMDから第2世代Ryzenの低TDP版である「Eシリーズ」が発表されました。静かで良く冷え、性能も良いゲーミングPCの構築に一役買いそうです。

低TDP版Ryzen「Ryzen7 2700E」「Ryzen5 2600E」

2018年9月10日に発表された第2世代Ryzenの新モデル「Ryzen7 2700E」「Ryzen5 2600E」は、いわゆる「低TDP版CPU」です。

では一体どのくらいTDPが下がるのでしょうか。それぞれのモデルを比較すると、以下のようになります。

通常版と低TDP版のスペック比較

CPU コア/スレッド 動作周波数 TDP
Ryzen7 2700 8コア/16スレッド 3.2GHz~4.1GHz 65W
Ryzen7 2700E(低TDP版) 8コア/16スレッド 2.8GHz~4GHz 45W
Ryzen5 2600 6コア/12スレッド 3.4GHz~3.9GHz 65W
Ryzen5 2600E(低TDP版) 6コア/12スレッド 3.1GHz~4GHz 45W

通常動作時の周波数が300から400MHz、TDPがそれぞれ20Wずつ下がっています。通常動作時の動作クロックを意図的に下げ、それによってTDPも小さくしたようですね。

逆に高性能さを追求するなら「RyzenProと通常版Ryzenの違いとは」で紹介したProモデルをおすすめします。

そもそもTDPとは?消費電力とは違う?

稀に勘違いされている方がいるのですが、TDP=消費電力ではありません。TDPとは「正常動作させるために必要な吸熱の量」です。つまりEシリーズは、より小さく非力な冷却装置でも動作させられるようになった、と考えてください。

これは、静かでよく冷える(静音性と冷却性の両立)PCの構築に役立ちます。また、どちらも十分なコア数とスレッド数がありますから、性能面で不足を感じることはほぼないでしょう。

最上位グレードのGPUと組み合わせてもボトルネックにならず、十分な性能を発揮します。

高性能なmini-TIX機に最適?

TDPが45Wで8コア16スレッド、なおかつ通常時3GHz以上のCPUは、ほぼ選択肢がありません。現状ではRyzen Eシリーズ一択と言って良いでしょう。

つまり、「小型で高性能なゲーミングPCに最も適しているCPUのひとつ」と考えられます。mini-ITXクラスのPCは、サイズの関係から十分な量のケースファンが搭載できません。

冷却の大半はCPUクーラーが担うことになります。また、CPUクーラーも高さに制限があるため、冷却能力の上限はそれほど高くないのです。このような環境では、「Ryzen7 2700E」「Ryzen5 2600E」のような低TDPかつ高性能なCPUがまるで救世主のように見えるもの。

ただひとつの懸念は、これらTDP版モデルが、単体で販売されるかという点ですね。通常はOEM製品として、各メーカーのPCに搭載されることが多いです。万が一単体で販売されたときには、人気のCPUになるのではないでしょうか。