Micro ATXサイズを使用するメリットはあるのか

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以前は「PCといえばMicro ATX」と呼べるほどでしたが、最近はマザーボードとケースの種類がめっきり少なくなりました。

数年前から「Micro ATXを選ぶ意味がない」と言われるようになり、小型高性能のトレンドはmini-ITXへと移行しています。

本当にもうMicro ATXを使用するメリットはないのでしょうか?

確かに中途半端なMicro ATX

2021年の現状から見ると、確かにMicro ATXは極めて中途半端な存在です。

大して小型でもなく、搭載可能なパーツの数は最低限。正直なところ、スペックを追求するならATX、小型化を優先するならmini-ITXという選択になるでしょう。

メニーコア化が進み、メモリ1枚・ストレージ1個あたりの容量が大幅に増え、GPUも1枚で十分な性能を持つ今、Micro ATXの中途半端さが際立ってしまっています。

PCケースもmini-ITX専用のものは数多くあれど、Micro ATX専用サイズはかなり減ってしまいましたね。まさに実需を反映していると思います。

しかし、私のメインマシンは現在もMicro ATXで組んでいます。それは、まだまだメリットがあるからです。

Micro ATXを選択するメリット

Micro ATXを選択するメリットは主に以下3つ。

1.安い

Micro ATXサイズは「小型でもなく、高性能でもない」マザーボードが多く、ひたすら安いのです。

メモリスロット数やPCIeスロット数は必要十分、回路設計も極めて普通、ただしそこそこ安定していて安い、というマザーボードはMicro ATXに集中しています。

一言で述べると「コスパが良く、スタンダードなモデルが多い」となります。

2.メンテナンスが容易

Micro ATXサイズのケースは、フルタワーやミドルタワーサイズと大差がありません。

大きくてかさばる一方、メンテナンスは非常にやりやすいですね。内部空間が広く余裕もあるので熱対策が簡単ですし。

3.ラインナップが豊富

1万円前後でゲーミングPCに使えるマザーボードは、Micro ATXが最も豊富でしょうね。

リリースされる速さもMicro ATXが最速であるように思います。「新世代のパーツでいろんな構成を試したい」という場合は、Micro ATX一択かもしれません。

デメリットも確かに存在するが…

一方、デメリットとしては「ケースがひたすらでかくてダサい」「最小構成を目指すと無駄が多い」「ITXとの大きさの差がありすぎる」などが挙げられるでしょう。

上で述べたように、もはや「小型高性能」を目指せるフォームファクタではないことは確かです。かといって単純な高性能化も微妙。

逆に言えば「性能も拡張性もそこそこでいいから、必要十分な使いやすいPCを安く組みたい」という場合には、まだまだ最適解です。

個人的には、外観と大きさを我慢できれば、しばらくはMicro ATXでいいのかなと感じています。