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SSDとHDDの大きな違いのひとつに「ランダムアクセス性能」があります。このランダムアクセスとは一体どんな事柄を指していて、どの程度の違いがあるのでしょうか。
今回はSSDとランダムアクセス性能について解説します。
ランダムアクセスとは何を指すか?
SSDやHDDの性能をベンチマークする時、「シーケンシャルリード/ライト」と「ランダムリード/ライト」という2種類のデータアクセス方法で計測しています。
シーケンシャルリード/ライトは、直線的に規則正しく並んだデータを、順番に読み書きする方法。一方、ラインダムリード/ライトは、断片的に散らばったデータを読み書きする方法で、これが「ランダムアクセス」と呼ばれます。
通常はこのランダムリード/ライトが使用感に直結すると考えて良いでしょう。特にゲームのような複雑かつ大量のデータを読み書きするようなアプリでは、ランダムアクセス性能がモノをいうわけですね。
つまりランダムアクセス性能をあげることが、SSDの高速化につながると考えられるのです。
高いランダムアクセス性能を持つ「3D XPoint Memory」
Intelが開発した「3D XPoint Memory」は、このランダムアクセスを非常に高めていることが強みです。メモリセルの最も小さな単位をクロスポイント型かつ積層構造にすることで、2階建てのビルのような構造になっています。
この構造によって読み書き速度が図られていると考えて良いでしょう。早くもIntel製SSDの主力商品としてリリースされています。
例えば「Optane SSD」シリーズですね。「Optane SSD 900P」は280GBで48000円前後とかなり高価ですが、ランダムリード最大550000IOPS、ランダムライト最大500000IOPSという驚異的な性能を持っています。
IOPSとは1秒間の処理速度を表す単位で、この数字が大きいほどに性能が高いと考えて良いでしょう。一般的なSSDであればどちらも10万IOPS以下であることが多いので、Optane SSD 900Pがいかに高速かわかると思います。
ちなみに、ひとつ下のモデルであるOptane SSD 800Pでも、ランダムリード/ライトが250000IOPS/145000IOPSとかなり高速です。
ランダムアクセス重視ならM.2SSD
MVNe接続のM.2SSDは、ランダムアクセス速度が飛躍的に向上したモデルが多くなっています。HDDからSSD、さらにはM.2SSDへとステップアップするには最適かもしれません。
ただし容量当たりの単価が非常に高いため、起動用ドライブとして使うのがおすすめです。単にデータを保管しておくだけの場所ならば、安価なHDDでも十分ですからね。