マザーボードが電池切れを起こしたときの挙動とその対策

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

何年もパソコンを使っていると、ごくまれに「マザーボードの電池切れ」に遭遇します。PCまわりのトラブルではかなりレアな事象だけに、意外と気が付かないことが多いものです。

では一体どんな不具合が起こったとき、マザーボードの電池切れを疑えばよいのでしょうか。その挙動や対策を解説します。

マザーボードの電池切れで起こる症状とは?

これは主に2つです。ひとつはPCの時計が狂いやすくなること。これは昔からマザーボードの電池切れを知らせるバロメーターとして知られています。

特にPCを起動するたびに時刻設定が巻き戻るようなときは、マザーボードの電池が切れている可能性が高いですね。

「時計が狂ってもあまり影響がないのでは?」と思うかもしれませんが、時刻が常にくるっているとSSL通信が正常に完了しません。

つまりネットショッピングやメールの送受信に支障がでるのです。最近はセキュリティ対策で、どこでもSSL通信が行われていますからね。

ちなみに、通常のwebサイトでもSSL化が進んでいるため、web閲覧もできなくなります。意外とダメージが大きいですよね。

もうひとつは、PCの起動ができなくなる場合があること。これは起動時のストレージの読み込み順序を変更していると起こります。

逆に、初期設定のままであればほとんど起こりません。また、起動しないとはいってもBIOSは読み込みますから、その都度BIOSで起動順序をデフォルトに戻してあげれば、OSは起動します。

やはり時計のほうがダメージは大きいですね。

電池切れを起こした時の対策

これは至って簡単です。マザーボードの基板上に配置されているボタン電池を交換するだけで対応は終わります。

大抵はマザーボード上を眺めればすぐに見つかるのですが、稀にGPUの陰に隠れて見えないこともあるため、どうしても見つからない場合はGPUを外してみましょう。

また、電池自体は「CR2032」という規格のもので、コンビニや家電量販店で入手できるものです。価格は300円くらいでしょうか。「通販でPCパーツを購入するときのおすすめショップ」を参考に安いところを探してみてください。対応自体は非常に簡単なので、慌てずに電池を交換しましょう。

ちなみにボタン電池を外す時は、基盤を傷つけないように注意してください。溝に小さなマイナスドライバーやペンの先を差し込み、テコの原理で浮かせると外しやすいでしょう。

くれぐれも、力んで余計な場所を傷つけないようにしてください。PC自体が起動しなくなる可能性があります。

ボタン電池の脱着はCMOSクリアとしても使える

PCに原因不明のトラブルが起こったとき「CMOSクリア」という方法で治ることがあります。KP41病対策などでも使われるため、知っている方も多いでしょう。

このCMOSクリアは、ボタン電池の脱着で行うのが手っ取り早いです。そのため、何問題が無くても、ボタン電池の場所だけは把握しておくようにしてください。